原材料の採取や加工、製品生産の各段階で、安全を確保する処置が適切に取られるように品質調査活動を実施しています。2010年度は、国内外の123工場に対して、のべ318日の品質調査活動を実施しました。食品安全研究所の品質調査活動には次の3種類があります。
- 「原材料の品質調査」
農場や漁獲地などでの一次生産から加工まで、原材料の品質に関わる調査を実施しています。 - 「NISFOS (日清食品グループ食品安全監査基準) に基づく製造工場の立ち入り調査」
国内外の製造工場や協力工場の安全監査を実施し、[1]安全管理システム、[2]総合的有害生物対策、[3]製造規範、[4]施設のメンテナンス、[5]サニテーションの5つの分野について、客観的な評価を行っています。監査結果は数値化し、ポイントが低い工場に対しては品質改善に必要な指摘を行っています。 - 「中国の製造工場の品質工程管理」
中国では、日清 (上海) 食品安全研究開発有限公司に食品安全研究所のスタッフが工程管理 員として常駐し、中国各地の工場で使用される原材料や製造工程などを管理しています。
工場の品質監査を行う場合、「このままでは異物が混入する恐れがないか」「野菜の保管場所はこれで問題はないのか」「次の工程に回す時の処理はこの方法で大丈夫なのか」といった基本的な質問を投げかけます。そうした素朴な問いかけが相手に現状を見直し、問題点についての再認識の機会を与えることになるからです。
野菜農場の場合であれば「土壌や水の管理状況」「野菜の生育状況」「使用量を定めた農薬の日常管理」などをチェックし、畜産施設であれば同じく「動物用医薬品の管理状況」「定められた休薬期間の厳守」や「飼料中への禁止薬物の使用がないか」など、現状について詳しく確認を行うことから始めます。
こうした監査活動はいわば「鏡のような役割」であると考えています。疑問点や気になる点を率直に投げかけることで、相手は新しい視点で物事を見なおし始めます。つまり、監査する側がありのままの現状を映し出す鏡のような役割を果たすことで、業務状況の可視化が促進されてゆきます。
もちろん、監査に必要なのは「鏡のような役割」だけでなく、植物や農薬から生産工程、衛生管理など多領域におよぶ専門知識と、その現場で何がいま起こっているのかを直視することが求められます。それらを可能にするのは、事実をしっかりと見極めることができるサイエンティスト (科学者) としての視点と、目の前に広がっているあらゆる事象に興味を持つことができる好奇心である、と言えるでしょう。












